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2008年11月23日 (日)

UNICORNⅡ lesson8

ユニコンⅡ lesson8

The Future of Cloning

君はクローン化のことを聞いたことがあるし、クローン化についての新聞記事を読んだことがあるし、おそらくクローン化が一要素を演じる12本のSF映画を見たことがあるだろう。ではクローンとは何か?簡単に言えば、それはオリジナルとまったく同じDNAを持つ、別の生体の複製のことである。

クローン化は何も目新しいものではない。自然が何百万年ものあいだ行ってきたことである。イチゴやジャガイモのような植物が匍匐茎を伸ばすと、その匍匐茎が根付く場所ならどこでも新しい植物が育つ。新しい植物の11つがオリジナルの植物のクローンである。

ある種の動物は自分のクローンを作れる。ヒドラと呼ばれる小さな水生動物は、オリジナルから小部分を分離させて自分のクローンを作れる。その小部分はオリジナルとまったく同じ遺伝物質を持った新しいヒドラへと成長する。

特殊なケースでは、ある種の昆虫や虫、トカゲ、魚、カエルのようなより高等な動物は未受精卵から成体になることができる。成長した動物の各個体は母の遺伝物質のみを持ち、父の遺伝物質は何も持っていない。

たいていの人はクローンヒツジのドリーのことを聞いたことがある。100年前だったら科学者は誰一人としてドリーを作れなかっただろう。しかし、動物のクローン化はドリーから始まったのではない。1902年、ドイツ人科学者のハンス・シュペーマンは1本の髪の毛を使ってサンショウウオの2細胞期の胚を分割した。2つの細胞のそれぞれがサンショウウオの完全な成体となったが、それぞれはオリジナルの胚のクローンだった。もしこのプロセスが自然界で起こっていたら、私たちはそれを双子と呼ぶだろう。

1952年、ロバート・ブリッグズとトーマス・キングという2人の科学者は、1匹のカエルの細胞から核を取り除き、それを、すでに核を取り除いてある別のカエルの卵細胞に入れた。その結末はクローンのカエルだった。

入れられた核は胚のプログラムされていない細胞から取られた。プログラムされていない細胞は、たとえば骨や血液、心臓、腎臓など、どんな種類の細胞にもなることができる。ブリッグズとキングは成体の細胞ではなく胚の核だけがクローンを作るのに使うことができると考えた。彼らは、傷を覆う新しい皮膚を育てるようプログラムされている皮膚細胞のような成体の細胞はまったく同じ型の新しい細胞しか作り出せないと考えた。

一般の人々にとっては、ブリッグズとキング、そしてその他の科学者のクローン実験はぜんぜん行われなかったかのようだった。新聞でもほとんど報道されなかった。

しかしドリーという名のヒツジがクローンで作られたとき、世界中で(新聞の)第1面の見出しになった。哺乳動物がうまくクローンで作られたなら、それが暗示するものは明白だった。「ヒツジのクローンが作れるなら人間のクローンも作れるはず。」

科学者は、乳の中に人間に役立てられるタンパク質─たとえばインスリンなど─を作り出せるよう、遺伝子が組み換えられたヒツジやその他の家畜を欲しがった。

道のりは簡単ではなかった。科学者は成体の細胞、すなわちプログラムされた細胞が必要だった。彼らはどうにかしてプログラムされた細胞の中のDNAを「だます」か「プログラムし直す」かして、プログラムされていない細胞のように働かせなければならなかった。彼らは276回クローンを作ろうとしたが、毎回のように失敗した。277回目の試みで彼らは成功した。

ドリーがクローンで作られて以来、科学者はウシやブタ、ネコ、その他の動物のクローンを作ってきた。けれどもこの困難なプロセスはまだ先が長かった。たとえばクローンで作られた動物は体がとても病弱であることが多かった。20032月、ドリーは重い病気を患ったあと安楽死させられた。彼女はわずか6歳だった。

クローン化は将来、人間に大いに役立てられる技術だと信じる人々は多い。植物の科学的クローン化を支持する人々は、それは自然環境だけでなく人間にも消費者にとっても多くの利益があると言う。たとえばそれは食料を増産させ、健康によい植物を作り出すことができる。高品質の植物のクローンを作ることは、食料植物をより簡単に栽培でき、それにより虫や病気に抵抗力のある作物が手に入れられるということを意味する。そうすることで、多くの食料を第3世界諸国の貧しい人々により供給することができる。

科学者は理論的目的のために動物のクローンを作るわけではない。彼らは現実世界の、実用的目標を考慮している。その実用的目標を達成するためには、クローンだけでなく生命工学も使う必要がある。

たとえば、科学者はいつかブタをクローンで作り、人間に使うためにそのブタの臓器を摘出することができるようになることを願っている。しかしそれが起こるためには、その臓器が移植先の人体に拒絶反応が出ないようブタの特定の遺伝子を無力化するため、生命工学を使わなければならない。これらの遺伝子を停止させたあと、ブタからクローンが作られ、その臓器が人間の移植に使われるだろう。いずれにしろこれは理論上の話である。

クローン化の未来を心配する人もいる。彼らは、各科学者が自分の研究の結果をよく考えることが重要だと言う。けれども植物のクローン化の危険性を警告する人々も、クローン化を禁止したいとは思っていない。園芸をする人なら誰でも知っているように、植物のクローン化は何世紀にもわたってずっと行われてきた。むしろ、彼らはクローン化が生命工学と混合されたとき引き起こされる危険性に集中する。たとえば、クローン化は病気や虫に対する抵抗力を低下させるかもしれない。ほんのわずかな食用作物しか栽培しなかったら、そしてそれらがクローンだったら、たった1つの病気や虫で大量の作物がだめになり、飢饉をもたらすこともある。もし作物の遺伝子にもっと多様性があれば、同じ病気にはかかりにくいだろう。

動物のクローン化もまた危険を引き起こすかもしれない。危険の1つは新しい病気が発生することである。AIDSSARSのようなごく新しい出現しつつある病気の多くはウィルスが種の壁を飛び越えたとき、いいかえれば、もとは動物のものだったウィルスが人にうつったとき引き起こされる。クローンで作られた動物の臓器が人間に移植されるとしたら、それが新しい致命的な病気を発生させるかもしれないと心配する人もいる。/


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